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告白NO4

その後、僕たちは、身近な話をした。
朋子は、女子高を卒業した後、専門学校に入り、今、経理の勉強をしていると言った。
「どんな勉強をしているの?」
「そうね。」朋子は少し考えてから「貸借対照表の見方とか。」と言った。
「退職対処法?」
「違うわ。今から老後の対処法を勉強してどうするのよ!」朋子が笑った。
「優一君は、時々面白いことを言うのね。」
高校1年生の僕には、経理の勉強というものがどういうものか見当も付かなかった。
僕の知らないことを知っている、朋子が随分と大人の気がした。
だから、僕は、コーヒーに砂糖もミルクも入れずにブラックで飲んだ。
苦さが口の中に残り、美味しいとは思わなかったが、その苦さを我慢することが、大人だと思った。
少しでも、朋子に近づきたかった。

次に、僕たちは、嫌いなものについての話をした。
「私の一番嫌いなものは、お喋りな男性。」朋子が言った。
僕は、お喋りな男性に含まれるのだろうか? 少し考えた。
自分が、他者にどう見られているのか、自分では、よく分からなかった。
「優一君は?」朋子が聞いてきた。
「お節介な人。」
朋子は、少し間を空けてから、「私が、傘に入れてあげたのもお節介かな?」と言った。
急に心臓が、高鳴った。
違うと言いたかった。
「親切。」と僕は、短く言った。
「上手ね。」
僕は、朋子に褒められた気がして、嬉しくなった。
「何か、一方的に自分の考えを押し付けてくる人。」
「たとえば?」
「まじめに勉強をして、有名な大学に入り、大きな会社に勤めることが幸せなんだって
 押し付けてくる先生。」
「勉強は嫌いなの?」
「学校の勉強は嫌い。」
僕は、そんな会話を繰り返しながらも、心の中では、朋子をデートに誘いた思いで一杯だった。
でも、それを、切り出すことが出来なく時間だけが過ぎていった。
僕たちは、他愛の無い会話を繰り返していた。
結局、僕は、朋子をデートに誘うことが出来ずに、喫茶店を出た。
店を出ると、雨は、上がっていた。
僕は、駅から2駅分電車に乗り、朋子は、駅から5分ほど歩いた所に家があった。
そして、僕たちは、改札口で別れた。
「バイバイ。」朋子が、手を振りながら言った。
家まで送るよ。
僕は、その言葉を飲み込んだ。
「バイバイ。」と言いながら、改札の中に入って行った。
ホームに向かう階段を上りながら、意気地なしと小さく自分に向けて呟いた。

つづく


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Author:さとうそら
2009年12月に、本を出版しました。
タイトル「春には春の花が咲く

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