スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

プレゼントNO7


それは、映画や小説のように甘く痺れるようなキスではなかった。
唇がぶつかり、晴美の濡れた柔らかな唇をほんの少しだけ実感をした。
本当に一瞬、唇同士が触れ、そして直ぐに僕達の唇は離れた。
あまりにもぎこちなく、それは、キスというよりも唇と唇がぶつかりあったっただけのような気がした。
それでもやはり、僕は、晴美とキスをした。
今まで、晴美に感じなかった感覚を感じていた。
恥ずかしさで、僕は、心臓は高鳴り、うつむき加減に晴美の足元を見つめた。
僕にとって初めてのキスだった。
晴美にとっても、多分、初めてのキスだったと思う。
晴美は、うつむいた僕の顔を覗き込むように見つめていた。
「お散歩しよ。」晴美は、何事も無かったような振りをして言った。
僕は、顔だけで頷いた。
歩き始めると、晴美は僕の左腕に自分の右腕を絡めるように組んできた。
なんだか、嬉しそうな晴美の気持ちが組んだ腕を通して、僕に伝わってきた。
僕は、晴美が可愛いと思った。
それは、キスをしたからなのか。
それとも、前から可愛いと思っていたけれど、自分では気が付かなくって、キスをしたことで初めて気が付いたのかは
分からなかった。

僕達は、当ても無く道を歩いていた。
いつもよく喋る晴美の口数は減っていた。
時折、僕の顔を見ては、嬉しそうにしていた。
僕は、そんな、晴美の行動を気が付かない振りをした。
結局、30分ほどの時間を掛けて、駅の周りを一周した。
陽は既に暮れ、空を暗い闇が覆っていた。
もう一度、駅の横にある公園に戻った。

そして、僕は晴美を抱きしめた。
晴美の身体は、何の抵抗も無く僕に吸い寄せられるように、僕の胸の中に飛び込んで来た。
晴美の腕は、しっかりと僕の身体を抱きしめていた。
僕は、抱きしめたのか、抱きしめられたのか分からなくなっていた。
自分の心の奥から、どうにも、止められない欲望のようなモノが湧き上がって来た。
それが、愛情なのか、男の欲望なのか分からなかった。
ただ、晴美を抱きしめたかった。
このまま、ずっと晴美を抱きしめていたかった。

時折、公園を横切る人の存在も僕の目には入らなかった。
夜の大気の冷たさも気にならなかった。

僕は、晴美を抱きしめていた。

つづく

にほんブログ村 小説ブログへ
にほんブログ村


blogram投票ボタン

ランキングアップにクリックお願いします!

人気ブログランキングへ クリックお願いします!

本を出版しました。
タイトル:春には春の花が咲く
著者名 :さとう そら
39歳になった優一の恋の物語です。
Amazonの”なか見検索”で最初の数ページを読むことができます!! 
春には春の花が咲く 本の中身を見る!!


















PING送信プラス by
SEO対策




スポンサーサイト

テーマ : 自作小説
ジャンル : 小説・文学

プロフィール

さとうそら

Author:さとうそら
2009年12月に、本を出版しました。
タイトル「春には春の花が咲く

カテゴリ
小説を読むときは、かくれんぼ から読んでください。
最新コメント
ランキング
ランキングアップに協力を!! どれか一つでもクリックしてくれると嬉しいです!!
訪問をお知らせください
おきてがみ
ブログパーツ
カウンター
アクセスランキング
[ジャンルランキング]
小説・文学
4047位
アクセスランキングを見る>>

[サブジャンルランキング]
オリジナル小説
995位
アクセスランキングを見る>>
yahoo
人気記事
表示は新着順なので、ブログの記事に直接リンクしてどんどん登録してください。
最新記事
最新トラックバック
あわせて読みたい
あわせて読みたいブログパーツ
アクセスアップサービス
月別アーカイブ
フリーエリア
マイクロアド
時間があったらクリックたちよりしてね
おこづかいゲット!
ペット
自動リンク
自動でリンクが増えていきます
検索フォーム
NINJA
簡単にポイントたまります。
忍者アド
植林活動
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード
ブログ広告
ブログ広告ならブログ広告.com
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。
サンプル・イベント・モニターならBloMotion