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溝NO16

バスに乗ると、2人掛けのシートに並んで座った。
晴美が窓際で、僕が通路側。

バスは、横須賀中央の繁華街を抜けると、住宅街を通り抜け、やがて、海が見えた。

僕達は、終点の観音崎で降りると、小さなバスターミナルを抜けて海岸へと出た。
観音崎の小さな海岸には、夕方に近い時間のためか、海水浴客の姿は無かった。
海岸には、夏の一日の名残を惜しむように、まばらに家族連れやカップルの姿があった。

僕と晴美は、砂浜と草むらの切れ目辺りに腰を下ろした。

2人、ぼんやりと海を眺めた。
大きな貨物船が、沖合いをゆっくりと東京湾の奥に向かって走っていた。
海は、西の空に沈み始めた太陽に照らされて、青黒く輝いていた。

僕達は、バスに乗ったときから会話が途切れていた。

僕達は、何かをお互いに伝え合いたかった。
でも、お互いにそれを表現をすることが出来なかった。

晴美のミニのスカートから延び出ている素足が、夕日に照らされ赤味を帯びていた。

空が少しずつ暗くなっていった。
景色が、闇の中に飲まれていくようだった。

晴美は、じっと僕の顔を見ていた。
僕は、晴美の視線を感じてた。
何故だか、胸が高鳴る。

僕は、晴美の視線を感じない振りをして暗くなる空を見上げていた。

「何を考えているの?」晴美が、僕の顔を覗くように言った。
「宇宙って本当に暗いのかな?」
「え?」
「宇宙空間では、太陽の光はどんな風に見えるんだろう?
 地球上にいても、昼間はこんなに明るいのだから、太陽の光の届く宇宙空間は明るいのではないかと思って。」
「分からないわ。」晴美は、あまり興味なさそうに言った。
「そうだね。」
「どうして、そんなことを思ったの?」
僕は、薄暗くなった空を見上げた。
金星が輝いていた。
「僕は、まだ、瑞希の星を見つけていない。」僕は、つぶやくように小さな声で言った。
晴美は、怪訝な顔つきで僕を見た。

僕は、夕闇の空を見上げている。
そうだ、僕は、まだ、瑞希の星を見つけていない。
僕は、まだ、僕自身をも見つけていないのだった。

つづく



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Author:さとうそら
2009年12月に、本を出版しました。
タイトル「春には春の花が咲く

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