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春と修羅NO7

僕たちは、動物園を出ると坂道を下り伊勢佐木町へと向かった。
歩行者天国の商店街を歩きながら、目に付いた蕎麦屋で遅い昼飯を食べた。
朋子はとろろ蕎麦を食べ、僕はカツ丼を食べた。
朋子は、片手で髪をかき上げながら、まるで一本一本味わう様に蕎麦を食べていた。
僕がカツ丼を食べ終えても、朋子の丼には、蕎麦が半分ほど残っていた。
タバコに火を付けると、ぼんやりと朋子を見ていた。
楽しいはずのデートなのに、僕の心は、不安で一杯だった。
朋子は、いったいどう思っているのか?
僕は、それを感じ取ることができなかった。

僕達は、蕎麦屋を出ると、買い物客で賑わっている伊勢佐木町の商店街を関内に向かって歩いた。
人ごみの中を二人並んで歩いていた。
僕は、学校の出来事を話し、好きな本や音楽について話をし、血液型や星座について話をした。
でも、僕の会話の中に家族のことは出てこなかった。

僕たちは、関内駅から横浜市役所の前を通り、日本大通へと向かった。
「この道、とても好きよ。」朋子が言った。
「何だか、ロマンチック。」僕が言った。
「とってもね。」
「広い舗道と銀杏並木。」僕は、目に見えるロマンティックなものの名前を言った。
「両側に建っているレンガ造りの建物。」朋子が言った。
「広い車道。」
「青い空。」
「風に舞う枯葉。」
「近づく海の匂い。」
「文明開化の匂い。」
「あと何かしら?」朋子が、首を左右に振りながら考えていた。
”そして、朋子が隣にいる” 僕は、その言葉が言い出せなかった。
僕たちは、日本大通を通り過ぎシルクセンターから山下公園に向かった。
海からの風が強まったような気がした。

つづく

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Author:さとうそら
2009年12月に、本を出版しました。
タイトル「春には春の花が咲く

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