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プレゼントNO6

「まあ、許してあげよう。」晴美は言った。
「突然、口紅つけて、どうしたの?」と、言った瞬間に、もう一度、晴美の正拳が、みぞおちに、かなり正確に相当強

めに飛んできた。
「痛てっ。」僕は、みぞおちを押さえた。
「そんなこと、私の口から言えるわけないじゃない。
 ほんと、鈍いんだから。」
晴美は、そういうと、カバンの中から取り出した、リボンの付いた包みを取り出し、僕に押し付けるように渡してきた


僕は、思わず、その包みを受け取った。
「少し早いけど、あげる。」
「チョコレート?」
「そうよ。」
「ありがとう。」
「なんだか、あげるのも無駄なような気になってきたけど、とにかくあげるわ。」
「そんなのことないよ。」
「そうかしら?」晴美は疑うように言った。
「チョコレート好きだよ。」
僕がそういうと、晴美は、鉄棒の柱に寄りかかったまま、右手で頭を抱えるように押さえた。
「もういいよ。」晴美が言った。
僕の心の中に幾つかの疑問が有ったけれど、それを晴美に聞くことをあきらめた。
なんとなく、晴美を更に怒らせてしまう気がした。
「口紅、かわいいよ。」
「ほんと?」急に晴美は、笑顔になった。
「とっても。」
「ほんとに?」
「ほんとに。ほんとに。」
「ほんとに?ほんとに?絶対?」
「ほんとに。ほんとに。とっても。」でも、本当は、もう少し薄い色の方がいいと思っていた。
「ゆるしてあげよう。」
「ありがとう。」僕は、いったい何を許されたのだろうか?
僕は、なんとなく、晴美の唇をじっと見つめた。
晴美は、急に無言になり、僕を見つめていた。
僕は、晴美の視線に気付き、晴美を見た。
僕達は、目と目が合った。
気まずいような、照れくさいような、なんとも表現しづらい雰囲気が流れた。
晴美は、やや上を向くと、静かに目を閉じた。
心臓が高鳴り、動きが硬くなりながらも、僕の唇は、晴美に近づいていった。

つづく

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テーマ : 恋愛小説
ジャンル : 小説・文学

プレゼントNO7


それは、映画や小説のように甘く痺れるようなキスではなかった。
唇がぶつかり、晴美の濡れた柔らかな唇をほんの少しだけ実感をした。
本当に一瞬、唇同士が触れ、そして直ぐに僕達の唇は離れた。
あまりにもぎこちなく、それは、キスというよりも唇と唇がぶつかりあったっただけのような気がした。
それでもやはり、僕は、晴美とキスをした。
今まで、晴美に感じなかった感覚を感じていた。
恥ずかしさで、僕は、心臓は高鳴り、うつむき加減に晴美の足元を見つめた。
僕にとって初めてのキスだった。
晴美にとっても、多分、初めてのキスだったと思う。
晴美は、うつむいた僕の顔を覗き込むように見つめていた。
「お散歩しよ。」晴美は、何事も無かったような振りをして言った。
僕は、顔だけで頷いた。
歩き始めると、晴美は僕の左腕に自分の右腕を絡めるように組んできた。
なんだか、嬉しそうな晴美の気持ちが組んだ腕を通して、僕に伝わってきた。
僕は、晴美が可愛いと思った。
それは、キスをしたからなのか。
それとも、前から可愛いと思っていたけれど、自分では気が付かなくって、キスをしたことで初めて気が付いたのかは
分からなかった。

僕達は、当ても無く道を歩いていた。
いつもよく喋る晴美の口数は減っていた。
時折、僕の顔を見ては、嬉しそうにしていた。
僕は、そんな、晴美の行動を気が付かない振りをした。
結局、30分ほどの時間を掛けて、駅の周りを一周した。
陽は既に暮れ、空を暗い闇が覆っていた。
もう一度、駅の横にある公園に戻った。

そして、僕は晴美を抱きしめた。
晴美の身体は、何の抵抗も無く僕に吸い寄せられるように、僕の胸の中に飛び込んで来た。
晴美の腕は、しっかりと僕の身体を抱きしめていた。
僕は、抱きしめたのか、抱きしめられたのか分からなくなっていた。
自分の心の奥から、どうにも、止められない欲望のようなモノが湧き上がって来た。
それが、愛情なのか、男の欲望なのか分からなかった。
ただ、晴美を抱きしめたかった。
このまま、ずっと晴美を抱きしめていたかった。

時折、公園を横切る人の存在も僕の目には入らなかった。
夜の大気の冷たさも気にならなかった。

僕は、晴美を抱きしめていた。

つづく

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テーマ : 自作小説
ジャンル : 小説・文学

プレゼントNO8

家に帰ると、「ご飯は食べるの?」と母親が言った。
僕は、「あ々。」と曖昧な返事をして、自分の部屋に閉じこもった。
夕食を食べていないけれど、なんだか、食欲が無かった。
僕は、色々なことに戸惑っていた。
部屋に入ると、晴美からもらったチョコレートの包みを開けた。
丁寧に開けようとしたけれど、晴美が自分で包んだらしく、セロテープの数が余りにも多く、途中でもどかしくなり、結局、包装紙はビリビリに破けてしまった。
僕は、破けた包装紙を暫く見詰めていた。
こういうものは、記念に取っておく物だろうか?
ふっと、そんな思いが湧いて来たが、破れた包装紙を見ていると取っておく意味が無いように思え捨てた。
包みの中には、大きなハート型をしたピーナッツの入った市販のチョコレートと、ハートの形をしたメッセージカードが真ん中から半分に折られて入っていた。
僕は、このチョコレートが好きだった。
メッセージカードを広げると、ハートの真ん中に丸い文字で晴美の手書きのメッセージが書かれていた。
”優一へ
 映画、楽しかったね。
 また、一緒に行きたいな。
 晴美”
僕は、晴美からの手紙を何度も読み直した。
そして、メッセージカードを閉じて机の上に置くと、目を閉じ、今日の出来事を思い出した。
僕は、最後に晴美を抱きしめて、もう一度キスをした。
一度目より、少し長い時間、僕達の唇が重なった。
柔らかく、少し湿った感触が、僕の唇に伝わってきた。
思い出すと、僕の胸は、たまらなく切なく締め付けられた。
僕は、自分の感情を持て余し混乱をした。
自分の心が、分からなくなっていた。
僕の心の中に、晴美の存在が広がっていった。

本当は、僕は分かっていた。
僕は、晴美に対して、キスから先の、僕がまだ知らない女性の身体に対する欲望を、よりリアルに求め始めていることを。
僕は、自分の中にある欲望を認めることを、僕は、心の何処かで拒否していた。

僕は、混乱をしたまま、チョコレートの包みを開けると、ハートの形の丸い上の部分を齧った。

「片付かないから、早く、ご飯食べちゃって。」母親の怒鳴るような声が聞こえた。

つづく


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テーマ : 自作恋愛連載小説
ジャンル : 小説・文学

プレゼントNO9

その日の夜。
部屋の明かりを消し、ベットに潜り込んだ。
目を閉じると、晴美の唇を思い出した。
あまり、似合っているとはいえない、濃い目の赤い口紅を付けた唇。
それが、なんだか逆に新鮮に思えた。
初めてキスをした、柔らかく湿った唇の感触。
抱きしめたときに感じた、晴美の身体の細さ。
そういった事を思い出していくと、僕の心の奥から、晴美の身体に対する欲望のようなものが湧き上がって来た。
晴美に対して、こんな風に感じたのは初めてだった。
僕は、想像の中で晴美の着ているものを脱がしていった。
想像の中で裸になった晴美の身体は、ぼんやりと霞がかかっていた。
僕は、それを上手く想像出来るほど、女性の身体を知らなかった。
それでも、僕の身体の一部は熱く、そして硬くなっていった。
僕は、自分の身体の一部を包むように触ると、ゆっくりと手を動かした。

終わりは、早かった。

僕は、自分の身体から零れ出た精を処理すると、洗面所に行き手を洗った。
そして、自分の部屋に戻ると、窓を開け、タバコに火をつけ、溜息と一緒に、タバコの煙を口から吐き出した。
白い煙が部屋の中に漂い、やがて大気の中に消えていった。
僕は、いったいどうすればいいのだろう。
自分で自分の感情を持て余していた。
自分がとても中途半端で、この煙の様に形が定まらず、僕と言うものが消えてしまいそうだった。
僕は、苦しいぐらいに朋子に惹かれていたのではなかったのか?
今まで、晴美に対して恋愛感情や、ましてや性的な対象として見た事はなかったのではないのか?
何故、僕の感情は、こんなにも簡単に揺れ動いてしまうのだろう?
タバコを灰皿で揉み消すと、僕は、窓を閉めた。
ベットに潜り込むと、ゆっくりと目を閉じた。
深い混沌とした闇に包まれたように、僕は、眠りの世界へと入って行った。

つづく

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プレゼントNO10


バレンタインデーの当日、僕は、空手道場に行った。
道場の玄関を潜った僕を見つけると、晴美は、大きく嬉しそうに手を振った。
僕は、周囲を気にして、小さく手を振り替えした。
その後、僕は、ずっと嫌な予感を抱えながら練習をしていた。
嫌な予感が実現をしないように練習が終わると、急いで着替え道場を出ようとした。
でも、嫌な予感は、確実に足早に道着のまま、僕の後ろを追いかけてきた。

「優一。」山崎が、後ろから僕の肩を力いっぱい掴むように声を掛けてきた。
山崎の見えない位置で、僕の顔が一瞬嫌な顔になるのが、自分でもわかった。
僕と山崎は、道場の玄関先で向き合った。
「さっきの何だよ。」山崎が言った。
「さっきのって?」僕は、とぼけるしかなかった。
「さっきのって言ったら。さっきのだよ。」
「だから、さっきのってなんのことだよ。」
「お前、とぼけるなよ。」山崎の声は、怒りというよりも、どちらかと言うと少し悲しげだった。
「とぼけてないよ。」僕が、逆に怒ったような言い方をした。
「あれだよ。晴美が、お前に向かって手を振っただろ。」
僕は、業と少し考える振りをして「ああっ。あれね。」と、我ながら芝居が下手だと思いながら言った。
「なんで、お前に手を振るんだよ。」
「そんなこと、知らねえよ。」
「嘘付け。しかも、終わったら、とっとと帰ろうとしたじゃん。」
「これから、用事が有るんだよ。」
「あれか?」
「あれって?」
「これから、こっそり晴美に会うんじゃないんろうな?」
「違うよ。」
「ほんとか?」
「ほんとだよ。」
その時、道場から晴美が出てきた。
僕達を見つけると近寄ってきて、「はい。」と、僕達に小さなチョコレートをくれた。
山崎の顔が急に嬉しそうになった。
「ありがとう。」山崎の目じりが下がっていた。
晴美が立ち去ると、山崎は、自分のチョコレートと僕のチョコレートを見比べた。
「俺の方が、大きい。」山崎が、嬉しそうに言った。
確かに、山崎のチョコレートの方が若干大きかった。
僕は、山崎に対してなんとなく意地悪な気持ちになった。
「義理じゃん。」と言った。
「お前、ほんと夢を壊すようなこと言うな。
 違うよ。
 義理なら義理なりにチョコの大きさに、義理の気持ちの強さがあるんだよ。」
山崎がムキになって言った。
「意味わかんねえ。」
「いいんだよ。
 優一には、わからなくっていいんだよ。
 これは、俺だけにわかるメッセージなんだから。」
僕は、先日、晴美からもらったハートのチョコレートを見せてやりたかった。
結局、僕は、山崎と帰ることになった。
帰り道の間、山崎は、晴美からもらったチョコレートを大事そうに手に持ち、時折、チョコレートを見詰めては、一人ニタニタと笑う口元が月明かりに照らされていた。
そんな、山崎を見ていると、僕は、晴美のことは山崎に何も言わないことに決めた。

その日、朋子からのバレンタインデーは何も無かった。

つづく

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プロフィール

さとうそら

Author:さとうそら
2009年12月に、本を出版しました。
タイトル「春には春の花が咲く

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